診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ウイルスの種類、トマトの品種、栽培時期等によって症状は異なるが、一般に、葉の緑が濃淡になるモザイク症状を生じる。症状は生長点付近の上葉では鮮明であるが、下位葉では不鮮明となる。また、葉が奇形になり、糸葉状に細くなる。被害が激しいと株全体がわい化、萎縮する。茎や葉にえそ症状を生じることもある。また、果実にもえそ斑点を生じる。施設栽培では低温時にToMVによって萎れることがある。
CMV:多犯性で多くの野菜・花き類を侵す。ToMV:主にトマト。
CMVによるモザイク病は露地栽培で発生しやすいが、施設の抑制栽培などでも発生する。CMVは周辺の罹病植物を吸汁したアブラムシによって伝染する。4~5月から秋にかけて晴天が続き、アブラムシの発生が多いとCMVによるモザイク病の発生も多くなる。ToMVによるモザイク病は1年を通じて発生する。種子によって伝染し、被害残渣とともに土中に残って土壌伝染する。また、接触伝染性が強く、通常の管理作業によって容易に周囲の株に伝染する。
CMVの場合はアブラムシの防除を徹底する。周辺の雑草を除去する。ToMVの場合は抵抗性品種が数多くあるのでこれを利用する。連作をしない。いずれの場合も発病株は直ちに抜き取る。
稲の病害虫と雑草 |
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