診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ふ化幼虫が果実の内部に食入し、果心部に向かって不規則なトンネル状に食害する。被害果実は、外観にも著しい凸凹を生じ、幼虫1頭が食入しただけで商品価値を失う。ふ化幼虫の食入孔は針で突いたように小さく、果実表面には漏出した汁液が乾固する。老熟幼虫は、果皮に径2~3mmの脱出孔を開けて、地表に落下する。
九州以北に分布する。老熟幼虫が地中に潜って越冬し、5月上旬~中旬頃から地表面に出て、蛹化する。年1~2回発生し、成虫は5月下旬~9月まで観察され、7~8月が産卵盛期である。成虫は果実の表面(主にていあ部)に産卵する。被害果からの老熟幼虫の脱出は7月上旬頃から観察され、7月までに脱出した幼虫の大半は羽化するが、8月中旬以降に脱出した多くの幼虫は越冬に入る。
雌雄成虫は体長約8mm、前翅は開帳約17mmで長方形に近く、全体が灰白色で、翅の中央より黒褐色の大きな三角紋があり、翅全体が銀灰色の鱗毛で覆われる。老熟幼虫は体長約12mmで、体全体が橙赤色を帯び、紡錘形である。
被害果は摘み取り、6日以上水に浸けて幼虫を殺処分する。薬剤散布は、産卵盛期を主体に行う。発生の多い園では、合成ピレスロイド剤の散布が効果的である。
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