病害虫・雑草の情報基地

カンキツの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ミカンコナジラミ

Dialeurodes citri
カメムシ(半翅)目コナジラミ科  《加害》葉

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成虫

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幼虫

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コナジラミによるすす病


被害

成虫は体長約1.2mmで白色の翅を持つ。成虫発生時期に枝をゆすると一斉に飛び立つので見つけやすい。幼虫は淡黄色で半透明、楕円形で扁平である。成虫と幼虫が葉裏に寄生し吸汁加害する。幼虫の排泄物が葉や果実に付着し、すす病を発生させる。多発すると樹勢の低下を引き起こす。有力な天敵が存在しないことから、無農薬栽培では本種による被害が恒常的に発生しやすい。

発生

3齢幼虫と蛹で越冬する。成虫は5月上旬、7月中旬、9月中旬に合計3回発生する。各世代の成虫の発生期間は約1か月にわたり、新葉の裏に寄生し産卵する。ふ化直後の幼虫は歩行するが、定着後は移動しなくなる。幼虫は3齢を経て、蛹となる。梅雨時期に雨が多いと本種に感染するアスケルソニア菌により幼虫が死亡し、赤色になった個体が多く見られるがコナジラミの密度抑制にはあまり有効でない。空梅雨の年は本菌の発生は少ない。

防除

幼虫発生最盛期の6月下旬と8月下旬に登録薬剤を散布する。多発園では6月下旬の防除が特に重要である。

収録:防除ハンドブック「 カンキツの病害虫

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