病害虫・雑草の情報基地

カンキツの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ひげかび病

Penicillium ulaiense
《病原》糸状菌  《発病》果実・貯蔵

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ひげかび病
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発病初期の不知火

ひげかび病
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後期症状


被害

初め果実表面に淡い褐色で水浸状、健全部との境界が不明瞭な円形の斑点を生じる。斑点は徐々に拡大し、中心部から白色の菌そうを生じ、菌そうの中心部には青灰色で粉状の胞子が形成され、青かび病に類似した症状を呈する。菌そうの周縁部は白色で、青かび病に比べると広い場合が多い。病斑の拡大につれて、多数の分生子柄束が形成され、ひげかび症状を呈する。

発生

青かび病と近縁の病原菌によって発生する。高糖系温州や不知火等の中晩柑で多発することがある。

防除

果実の傷の原因になる枯枝をこまめに除去する。胞子が形成された摘果果実や樹上の発病果は見つけ次第、取り除き処分する。果実が過熟にならないよう適期に収穫する。雨の日や雨の翌日に果実に水滴が残っているようなときには絶対に収穫しない。果実に傷を付けないように収穫、運搬、選果をていねいにする。貯蔵中はこまめに見回って発病果実を見つけ次第処分する。発病果を貯蔵庫の周りなどに放置しない。

収録:防除ハンドブック「 カンキツの病害虫

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