診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
播種直後、土壌中で発根や発芽した幼植物体を食害する。コムギの被害が多く、欠株を生じる。オオムギでは根量が多く、さらに発根した後に発芽が生じるため、トビムシが根を食害している間に重要な幼芽が成長し被害が回避される。一方、コムギは根量が少なく発芽と発根が同時なため、発芽直後の幼芽を食害されやすい特徴がある。遅まきの圃場では被害が多い。その理由は、発芽速度が遅いために幼芽の土中滞在期間が長く、食害にあう期間が長いことによる。
発芽間もないホウレンソウ、アブラナ科野菜、ユリ、イネ、ダイズなど、多様な作物を加害する。
シロトビムシ類は日本全土に分布し、ヤギシロトビムシは本州~九州で確認されている。関東以西での被害が多い。夏季は幼虫の状態で地表下15~40cmの比較的深い土中で休眠している。関東では10月中旬ころから地表に現れ、腐植質を摂食して成育する。産卵期間は1~4月、幼虫は5月下旬〜6月に土中の隙間を伝わって土中に移動し休眠する。
常発する圃場では早まきを行い、遅まきを避ける。上述したように、遅まきは幼芽の土中滞在期間が長く被害に遭遇しやすい。芽出しまきにより、発芽期間を短縮する。餌であるダイズ粕、ふすま、米糠を播種時にまき溝に施肥を兼ねて処理すると、餌に誘引されて幼芽が加害されにくい。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
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