診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ムギ類にはブチヒゲカメムシ、ウズラカメムシ、ヒゲナガカメムシ、アカヒゲホソミドリカメムシなどが発生する。いずれの被害も大きくない。アカヒゲホソミドリカスミカメは、出穂〜収穫前まで高密度に生息し、第2世代幼虫、成虫による吸汁加害が主体である。未熟な時期に加害されると、子実全体が萎縮し、側部が波状を呈して深く陥没するなど、粒重が大きく減少する。春まきコムギ(春コムギ)で被害粒の発生率が高く症状も重い。イネでの加害と同様に、裂開した内、外穎鉤合部から加害するため、被害斑は主に子実の側部に形成される。
ムギ類、イネ、トウモロコシ、イネ科牧草。
被害の発生自体が散発的であることや、発生しても収量に対する影響が懸念されるような多発の可能性は少ないので、防除の必要性は低い。
成虫越冬、全国に発生する。成虫の大きさは約15㎜、触角が白と黒のブチなので名づけられた。
本州以南の低地に分布、成虫は大きさ8~10㎜。暗褐色で淡黄褐色の縦縞模様があるカメムシ。頭部は細長い三角形状でウズラのように尖っているので名づけられた。
本州以南に分布、発生時期は4~10月、穂上で吸汁しているので目立つ。成虫の大きさは約8㎜、触角が長く黒褐色で太い前脚をもつ細長いカメムシ。
北海道では、イネ科植物の葉鞘内部にて卵態で越冬し、5月ころにふ化する。以降、成虫は6月中~下旬に1回目、7月中旬~8月上旬に2回目成虫が出現する。北海道では、出穂後のコムギ畑で密度が高まる。高温や少雨条件で発生が増える。(岩崎暁生、平井一男)
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