診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
雌成虫が産卵、吸汁のため、産卵管を葉に刺し、小さな白い斑点を生じさせるが、実害はほとんどない。しかし、幼虫は葉の組織内をジグザグに食害しながら進むため、白いスジ状の食害痕が生じる。ひどい場合には葉が白変し、その後褐変、落葉するため、生育が抑制される。トマトでは下位葉から被害がみられるが、ナスでは展開葉であれば部位に関係なく被害がみられる。なお、トマトハモグリバエの場合は、トマトでも部位に関係なく食害がみられる。加害部位は葉のみであり、果実は加害しない。被害症状はいずれのハモグリバエも同じである。なお、ピーマンにも寄生するが、ナス、トマトに比べると寄生量は少なく、被害は問題にならない。
ナス、トマト、セロリ、シュンギク、インゲン、チンゲンサイ等。キュウリ、メロンなどウリ科(特にトマトハモグリバエの寄生が多い)。
苗による持ち込み、成虫の飛来から発生が始まる。露地では、5月頃から発生がみられ始める。施設では3月以降発生が多くなるが、秋季に侵入すると冬季に若干増殖は鈍るものの栽培期間を通して発生する。発生適温は20〜30℃であり、卵から成虫になるまでの発育期間は25℃で約17日。なお、産卵量、発育期間は寄主植物によって異なる。成虫は黄色によく集まるので、黄色粘着板を設置することで、発生状況を把握できる。
目合い1mm以下の防虫ネットを換気窓に被覆すると侵入防止効果が高い。発生初期のイサエアヒメコバチ+ハモグリコマユバチ剤(マイネック)、イサエアヒメコバチ剤(イサパラリ、ヒメトップ)、ハモグリヒメコバチ剤(ミドリヒメ)の放飼が有効。多発時には薬剤による防除が必要である。
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