診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ネギアザミウマ、ヒラズハナアザミウマと同様に、成虫および幼虫の吸汁加害により脱色斑やかすり状の食害痕が発生する。寄生が多い葉の表面が銀色に光るシルバリング症状や、葉全体が白化症状を呈し、しおれる。また、葉が小さいときに加害され、その後に葉が生長するにつれ、加害部が引きつれたような奇形葉が発生する。結球するキャベツでは結球内部に潜り込んで加害して、ゴマ状斑などの被害を残すことがある。また、トマト黄化えそウイルス(TSWV)などウイルス病を媒介する。
コマツナ、ミズナなど葉物類のほか、キャベツで結球内部への被害がある。きわめて広食性で、ナス科、キク科などの各種花き類の花に寄生する。
雌の体長1.5㎜、雄1.1㎜、体色は淡褐色~暗褐色。幼虫は黄白色。 成虫で越冬し、屋外では4月頃から活動をはじめ、11月まで見られる。関東では、6月頃の発生が最も多くなる。施設内では1年に10世代以上を繰り返す。1齢、2齢幼虫、第1、2蛹、成虫の順に変態し、成長する。蛹化期は土中で過ごす。
雑草の花で発生が多く、増殖源となるので圃場周辺の除草に務める。施設への侵入防止策として、近紫外線除去フィルムと防虫網の展張がある。防虫網は目合い0.8㎜以下で有効だが、0.4㎜などのより細かい網の方が、昇温のデメリットがあるものの効果は高い。また、成虫は黄色や青色に誘引されるため市販の誘引粘着テープにより発生予察が可能である。
稲の病害虫と雑草 |
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