診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
低温期に局所的に多発してハクサイなどを枯らすことがある。被害を受けた葉は葉緑素が抜けて銀白色となることが多い。芯葉部に多数の個体が群生して加害されると、芯止まりとなり枯死に至ることも多い。
ハクサイ、アブラナ、カブ、キャベツ、ダイコン、ブロッコリー、コマツナなど。アブラナ科以外ではホウレンソウ、シュンギク、レタス、ネギなどでも被害が発生する。
胴部は赤みがかった黒色で、脚部は暗赤紫色。体長は約0.7㎜で近縁のムギダニより大きい。胴背面後部に肛門を持つ。卵は楕円形で橙赤色。休眠卵が土中などで越夏し、11~4月頃活動する。この間1~2世代を経て、12月と3月に個体数が多くなることが多い。暖冬年における発生は早く、多くなる傾向がある。単為生殖のみで繁殖し、卵を地際部や葉の葉脈沿いなど、あるいは土塊上などに一粒ずつ産む。明るい日中は葉陰などで潜み、曇天や朝夕に活発に行動するが、人が近づくなどして危険を察知すると、クモの子を散らしたように葉裏や地表にすばやく移動する。ハコベ、ホトケノザなどの雑草で増殖する。本州、九州、欧州に分布する。
多発した場合は葉や株ごと取り去り処分する。収穫残渣や雑草に残された卵が次の発生源となるので、発生圃場では雑草や残渣除去を徹底する。また毎年発生の見られる圃場では、太陽熱消毒などで越夏する休眠卵の防除を行う。
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