病害虫・雑草の情報基地

アブラナ科野菜の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

キボシマルトビムシ

Bourletiella hortensis
トビムシ目マルトビムシ科

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キボシマルトビムシ
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コマツナの子葉を食害する成虫(約1.5㎜)と幼虫 ©竹内浩二

キボシマルトビムシ
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コマツナ幼苗の被害 ©竹内浩二


被害

発芽直後の幼苗に成虫や幼虫が群がり、子葉や若い本葉を食害して、小さな円形の食痕を残す。発生が多いと枯死する幼苗も多い。

被害作物

アブラナ科の多くの作物で被害を見るが、コマツナ、ミズナなど葉の軟らかい葉菜の幼苗期の被害が大きい。晩秋や早秋のハクサイでは、収穫期に至っても外葉に寄生して食害されることもある。アブラナ科の作物以外に、ウリ科やナス科の幼苗でも被害が目立つ。

発生

4~5月に個体数が最も多くなり、夏はほとんど見なくなる。通常は腐敗した有機物や野菜残渣、雑草の花粉などを食している。酸性土壌を好むといわれるが、好適条件で急速に増殖する。汎世界的に分布し、日本では九州以北の日本各地に生息する。尾端に跳躍器を持ち、人が近づくなどすると勢いよく跳び逃げる。

防除

例年発生を見る圃場では、収穫物の残渣をていねいに除去し、作付け前に周辺の雑草を抜く。また、未熟な堆肥など有機物の施用過多に注意する。

収録:防除ハンドブック「 アブラナ科野菜の病害虫

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