診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
成虫、幼虫が細根および塊根に侵入し、加害する。最初は淡褐色の小斑点となるが、しだいに大きな褐斑となり、やがて根全体が褐変する。褐変した根は皮層が脱落し、地上部ではつるのわい化、黄変、落葉など生育が著しく衰える。塊根ではわずかに突出した褐色の小斑点がみられ、やがて拡大、融合し大小の黒褐色の病斑を形成するようになり、商品性が低下する。また、そこから二次的に糸状菌や細菌が侵入し、腐敗する場合も多い。ネグサレセンチュウ類に対する抵抗性は品種間差が大きい。
サツマイモのほか、イネ(陸稲)、ムギ類、トウモロコシ、ジャガイモ、マメ類、ナス科野菜、ウリ類、ゴボウ、シュンギク、ニンジン、サトイモ、ナガイモなど。
サツマイモ1作期に3回発生する。越冬時には全ての発育ステージがみられ、地温が15℃前後になると活動を始める。第2期以降の幼虫と成虫ステージが発根後20日以内の幼根に侵入する。ただし、抱卵雌成虫の侵入はみられない。侵入1か月後からふ化幼虫が目立ち始め、40~50日で皮層細胞は破壊され中心柱のみとなる。破壊された部位からセンチュウが土中に浮遊し、これを繰り返す。土中の密度は10月下旬に最も高くなる。夏季(25~30℃)では1世代に30~40日を要する。圃場では地表下5~10cmの密度が比較的高い。本州以南に分布し、国内系統の大半はサツマイモで増殖できない(非親和性)が、九州、沖縄には親和性の系統が分布する。
サツマイモネコブセンチュウ参照。
稲の病害虫と雑草 |
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