病害虫・雑草の情報基地

稲の病害虫と雑草

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

イネツトムシ[イチモンジセセリ]

Parnara guttata
チョウ(鱗翅)目セセリチョウ科

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イネツトムシ[イチモンジセセリ]
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被害の目立つ株

イネツトムシ[イチモンジセセリ]
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数枚の葉を綴り合わせて苞(つと)をつくる

イネツトムシ[イチモンジセセリ]
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幼虫。写真下が頭部。終齢幼虫の体長は約40mm

イネツトムシ[イチモンジセセリ]
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成虫は体長約20mm、開長約35mm


被害

福島県太平洋岸地帯まで越冬可能で、その地域以南で被害が目立つ。多肥・晩期栽培、直播栽培で茎葉は軟化し被害が多い。ふ化幼虫は葉を筒状に丸め、成長すると夜間に食害する。また葉を数枚綴り苞(つと)をつくるのでイネツトムシと称す。8月中旬に全葉が食害されると約50%、半分が食われると約10%の減収になる。

生態

全国に分布し、年3~4回発生する。暖冬年は越冬幼虫が多く、夏に発生が多い。5月に成虫になり、早期稲に産卵する。発生予察はヒャクニチソウやアカツメクサ等の誘致花に集まる成虫を数えて行うが、最近は濃青色・香料誘引箱や黄色粘着板を利用した成虫捕獲が予察に利用されている。

防除

早植えや窒素少施肥で発生を回避する。8月上旬の株当たり若齢幼虫1~2頭が防除の目安。生育が遅い直播稲に多発しやすいので注意する。

収録:防除ハンドブック「 稲の病害虫と雑草

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