診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉の症状は品種により大きく異なるが、最も典型的な症状を現すのは欧州系の黒色系品種である。盛夏を過ぎる頃から新梢基部の葉に赤色の斑点が現れる。その後斑点は拡大し、第1、第2主脈に沿って緑色の部分を帯状に残し、葉脈間が赤変する。葉は厚く、もろくなり、葉縁が葉裏にむかって巻く。症状は基部葉から次第に先端に進む。欧州系緑色種では葉の黄化、葉巻がみられ、米国系品種では、葉がわずかに黄白色になる程度である。果房では、糖度低下、熟期の遅延、着色不良、発育不良等がみられる。これらは、程度の多少はあるがどの品種にもあらわれ、激しい場合は樹勢が低下し、収量も減少する。
接木伝染するため、ウイルス病と考えられている。国内ではリーフロール病との関連が報告されているウイルスのうち、Glapevine leafroll -associated virus 3については、クワコナカイガラムシおよびフジコナカイガラムシによる伝搬が確認されている。
いったん発病すると治療は困難である。感染樹は伝染源となることから、すみやかに伐採し、無毒化(ウイルスフリー化)された苗木を植え付ける。感染拡大防止のため、媒介虫であるカイガラムシ類の防除を徹底する。
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