診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉でははじめ葉裏に5mm程度の黄緑色の小斑点を生じ、ついで表面に薄く白色のかびを生じる。多発すると被害葉は退色してしおれ、奇形となる。幼果では、果粒、果柄、穂軸などに灰白色のかびを生じる。果面でははじめくもの巣状に薄く菌糸が広がり、その後、白色で不整形のかびを生じる。被害果粒は鉛色に変色し、肥大が妨げられて裂果したり、奇形となる。緑色品種ではかびが消失したあとの果皮が黒褐色のあざ状となる。
一般に欧州系品種で発生が多く、米国系品種では少ない。
雨が続くときよりも、適当な湿度があれば日照時間が長いほど発病が多い傾向がある。したがって、春先から初夏にかけて気温が高く、かつ降雨が少ない年に問題となることが多い。また、日陰で風通しの悪い園でも発病が多い。
病原菌は10~35℃で生育し、適温は24~32℃である。
わが国では越冬生態が明らかになっておらず一次伝染については不明であるが、病原菌は芽の鱗片内で越冬すると考えられている。5月頃、幼芽全体が白色の菌糸や胞子(分生胞子)で覆われるいわゆる「芽しぶ」がみられることがあり、この「芽しぶ」や幼果の病斑からは分生胞子による二次感染が起こる。
整枝、せん定によって風通しや日当たりを改善する。「芽しぶ」や発病果房は見つけ次第取り除く。
発生が多く、薬剤防除が必要な場合は開花期頃~幼果期頃に登録薬剤を散布する。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草