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ネギの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

萎凋病(いちょうびょう)

Fusarium oxysporum f. sp. cepae
《病原》糸状菌

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萎凋病(いちょうびょう)
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下葉は黄化、枯死し、新しい葉は湾曲している ©竹内妙子

萎凋病(いちょうびょう)
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発病株の両隣は除去され欠株になっている ©竹内妙子

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苗床での発生 ©竹内妙子

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葉鞘基部から飴色に腐敗している ©竹内妙子

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茎盤部の褐変腐敗 ©竹内妙子


被害

苗床では苗が立ち枯れ状になり、下葉は彎曲、黄化する。症状が激しい場合は萎凋、枯死する。発芽後まもなく発病した場合は地上部に芽を出さずに枯れる。本圃では定植後2~4週間後から発病しはじめ、下葉が彎曲、黄化し、萎凋する。地下部の葉鞘は茎盤部から飴色に腐敗し、茎盤部の導管は褐変する。根も腐敗し、脱落消失する。

被害作物

ネギ、タマネギで発病する。

発生

かびによる病害で、病原菌が主に厚壁胞子の形で土壌中に残り、伝染源(土壌伝染)となる。また、病原菌が種子に付着し、種子伝染する。晩春~初秋に発生が多く、夏期の高温時に特に多発する。砂質土壌で発病しやすい。土壌pHが低いと発病しやすい。

防除

連作しない。石灰などで土壌pHを6.5以上に矯正する。発病しにくい品種を選定する。育苗中は過度の乾燥や高温を避ける。健全苗を定植する。発病株は速やかに抜き取って圃場外に処分する。定植直前に薬剤を処理する。播種または定植前に土壌消毒する。

収録:防除ハンドブック「 ネギの病害虫

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