病害虫・雑草の情報基地

ジャガイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ケラ

Gryllotalpa orientalis
バッタ(直翅)目ケラ科 《加害》地下部

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ケラ
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成虫(体長30~35mm)Ⓒ福吉賢三

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幼虫Ⓒ福吉賢三

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塊茎の被害Ⓒ白尾吏

ケラ
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卵室とその中の卵Ⓒ鳥倉英徳


被害

成虫および幼虫が、根や塊茎を食害する。種いもが被害を受けると、発芽や生育が抑制される。根や塊茎が食害されると、収量の減少や商品価値の低下を引き起こす。主に4~6月と9~10月に塊茎を加害し被害を出す。

発生

成虫・幼虫ともに、土壌中に巣穴を掘り、その中で生活をする。暖地では年1回の発生であり、3月下旬頃から、越冬虫が活動を始める。5~6月になると、雌成虫はトンネル内に土を固めて卵室をつくり、50~60個の卵を産卵する。ふ化した幼虫は、地表面が高温になる7~8月には地中深い場所に潜る。秋季になると、土壌の浅い所で活発に活動して成長し、羽化した成虫は気温の低下とともに、再び地中深くまで潜り越冬する。寒冷地では1世代を経過するのに2年かかり、卵からふ化した幼虫は4~5齢まで成長して1年目の冬を越し、2年目の夏に成虫になり、翌年の夏に産卵する。雑食性で、乾燥や飢餓に弱く、土壌が湿潤で腐植質が多い土壌で発生が多い。

防除

発生が多い圃場では薬剤防除を行う。土壌を乾燥状態に保ち、未熟堆肥を施用しない。

収録:防除ハンドブック「 」

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