2015-07-15 最終更新
病徴:
ラッカセイの生育中期以降に発生する.8月以降に発生が目立つようになり,収穫期まで徐々に発生葉数が増える.本病のために葉が枯れるようなことは少なく,実害は大きくない.病斑は大小さまざまで一定の形態ではなく,真の病因は内部にあり,徐々に壊死した部分が表面に現れたような感じの病斑で,はじめ紫色のちにさび色になる.
病原:
Alternaria alterata(Fries)Keissler
糸状不完全菌類に属する.分生子を形成する.菌糸は無色で隔壁を有する.分生子柄は初生のものは直立し,大きさ30~40×4.5~6.0μmで,1~2個の隔壁をもっている.分生子は棍棒状で3~7個の横隔壁と1~数個の縦隔壁とをもち,2から数個連結して,鎖状に分生子柄上に形成される.分生子の大きさは40~100×8.0~20μmである.生育の適温は28℃,最高35℃,最低10℃である.
伝染:
十分な実験的証明はないが,圃場での観察結果から見て,種子伝染の可能性が疑われている.
(2012.1.31 古川聡子,岸國平)