2015-07-15 最終更新
病徴:
子葉,本葉,つるおよび果実に症状が現れる.子葉では斑点状の病斑や葉縁から暗緑色で水浸状の病斑が形成され,のちに褐色となる病斑が形成される.本葉では葉脈に沿って水浸状,のちに褐色の病斑が形成され,葉縁は古くなると激しく腐敗して組織の崩壊が見られる.つるにもはじめ水浸状でのちに褐色となる不整形病斑が現れる.果実では黒褐色で水浸状の病斑が表面に生じ,内部は淡褐色に変色して種子に達し,暗褐色の種子となる.
病原:
Acidovorax avenae subsp.citrulli(Schaad,Sowell,Goth,Colwell & Webb 1978)Willems,Goor,Thielemans,Gillis,Kesteres & De Ley 1992
細菌の一種で,グラム陰性,好気性,1~数本の鞭毛を有する短桿菌である.肉汁寒天培地に乳白色,円形,湿光を帯びた集落を形成する.
伝染:
種子伝染によって発病が起こる.種子内で2年以上生存すると言われている.育苗段階で発病苗や保菌苗が発生すると接ぎ木作業の器具を介して,あるいは上部灌水による病原細菌の飛散によって発生が拡大する.さらに定植後は摘心,整枝,摘果作業などに使用する器具を介して拡大する.
参考:
http://www.agri.hro.or.jp/boujosho/sinhassei/html/H17/1704.htm
(2011.12.6 堀田治邦)