病害虫・雑草の情報基地

最新情報 植物病害

メロン微斑病

びはんびょう

Mild mottle

2015-07-15 最終更新

病徴:
葉に発生する.生育初期に成長点付近の葉全面に斑紋症状を示す.本症状は植物体の成長とともに消失し,果実の収量への影響はほとんどない.マクワウリおよびマクワ系メロンに感染した際に,本症状が顕著に認められる.

病原:
メロン微斑ウイルス Melon mild mottle virus(MMMoV)
Secoviridae科,Nepovirus属に属す.ウイルス粒子は直径約28nmの球形,感染植物細胞内において,主として細胞質内の管状構造物やプラズモデスマータの内部に観察される.ゲノムは2分節のプラス一本鎖RNA.RNA1は7727塩基から成り,ひとつのオープンリーディングフレーム(ORF)をコードし,推定されるポリペプチドの分子量は約252 kDaである.RNA2は3854塩基から成り,ひとつのORFをコードし,推定されるポリペプチドの分子量は約122 kDaである.本ウイルスの宿主範囲は広く,アカザ科,ナス科,ヒユ科,マメ科植物に感染するが,多くの種では潜在感染であり,症状は現れない.

伝染:
病原ウイルスは,汁液接種が容易である.媒介生物は不明.

参考:
http://apsjournals.apsnet.org/doi/pdf/10.1094/PHYTO-06-10-0150

(2011.11.20 冨髙保弘)

植物病名データベースへのリンク

写真をクリックすると拡大します

閉じる

メロン微斑病 (安田文俊)