2015-07-15 最終更新
病徴:
緑枝,葉および花穂に発生する.9~2月にかけて発病がよくみられる.はじめ緑枝の表面が褐変し,のちに枝全体が急速に黒変して枯れ込む.病斑部位には乳白色のヤニが溢出する.葉では葉柄基部から黒色水浸状の病斑が進行し,葉全体が萎凋して枯死する.病葉は落葉しないまま枝に残る.3月の開花以降から発病は治まるが,樹冠内に罹病枝が残存している場合,花穂が萎凋,黒変して枯れ上がることもある.果実への被害は確認されていない.
病原:
Erwinia chrysanthemi Burkholder,McFadden & Dimock 1953
病原細菌はグラム陰性,周鞭毛を有する桿菌で,ジャガイモ腐敗能,インドール産生およびレシチナーゼ活性は陽性,トレハロース利用能は陰性である.培地上では白色~乳白色の集落を形成する.本菌は生理型3(Samson et al.,1990)と一致し,病原型はトウモロコシ,イネ等に病原性を有することから,pv.zeaeにきわめて近い種と考えられる.
伝染:
剪定や台風などの風害による枝の傷口から病原細菌が侵入し,発病に至ると考えられているが,発生生態の詳細は不明である.
参考:
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006965963/
https://www.gene.affrc.go.jp/pdf/report/micro-H20.pdf#page=7
(2011.11.24 澤岻哲也)