2015-07-15 最終更新
病徴:
葉脈透化(vein clearing),葉脈黄化(vein yellowing)が特徴である.葉脈の症状が,葉全体に広がることはまれである.葉脈透化が展開途中の葉に生じると,葉の生長が止まり,縮葉症状を呈する.
病原:
Petunia vein clearing virus(PVCV)
病原ウイルスは,Caulimoviridaeに属する Petuvirusのタイプ種で,ゲノムは,環状の二本鎖DNA.感染植物の葉脈透化部位より,ダイレクトネガティブ染色(DN)法により,径約46nmのcaulimovirus様の球形粒子が見出される.粒子はコントラストが低く,その中央部は電子密度が低い.また,感染植物では非局在性で,細胞質内に高電子密度のviroplasm(Vp)と思われる封入体を誘導し,ウイルス粒子はこのVpに付随して観察される.
伝染:
媒介生物は知られていない.
(2012.5.14 加納健,山下修一)