2015-07-15 最終更新
病徴:
生育初期のソリダゴ苗や切り花収穫後の切り下株の地際部にがんしゅを形成し,さし芽苗においても発生する.本病が発生した株は萌芽が悪く,二度切り栽培では採花本数の減少や生育不良,採苗用の親株では採苗本数の減少を招く.激しく発病した場合は,枯死に至る.
病原:
Agrobacterium tumefaciens bv.1(Smith & Townsend 1907)Conn 1942
細菌の一種で桿状菌に属し,1~3本の単極毛の鞭毛があり,芽胞,胞のうを形成しない.グラム陰性,非好酸性,好気性である.本病原菌は,多犯性で,キクにもソリダゴと同様のがんしゅを引き起こす.
伝染:
傷口からの感染が主であり,土壌伝染する.基本的な防除法として,病原菌をもち込まないように健全苗からの採苗,健全土壌での挿し芽生産,健全苗の植え付け,被害株の除去および発病圃場では連作しないことが必要である.
参考:
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006965960
(2011.11.29 西菜穂子)