2015-07-15 最終更新
フジの蕾を加害する.一つの蕾には1~15頭の幼虫が寄生し,これらの蕾は開花しないまま落下する.
形態:
成虫の体長(翅長)は約2mm.幼虫も2mm程度で白色である.
加害作物:
【庭木】フジ,ノダフジ,ヤマフジ.
被害と生態:
フジの花弁が紫色にならないまま厚くなり,蕾全体が直径6~9mm程度に肥大した虫こぶになる.一つの蕾には1~15頭の幼虫が入っている.寄生された蕾は開花せずに落下する.
年1世代で,成虫は4月ころに,蕾の時期に合わせて地中から羽化する.雌成虫は蕾の内部に産卵する.孵化した幼虫は急速に発育して5月には3齢となり,被害蕾から脱出する.脱出した3齢幼虫は地中で越冬し,翌春に蛹化し,フジの蕾の時期に成虫となって羽化する.本州および四国,九州に分布する.
(2011.12.30 上地奈美)