2015-07-15 最終更新

ヨモギさび病は(1)～(6)の6項に分けた．

病徴：
葉に発生する．葉に黄緑色～黄色の病斑を生じ，葉裏面にほぼ同心円状にカップ状のさび胞子堆（しゅう（銹）子腔）が形成される．さび胞子は，ハマアオスゲに感染する．

病原：
Puccinia dioicae Magnus var.micropuncta Ono
担子菌類に属し，精子器とさび胞子堆を生じる．精子器は病斑内に形成され，球形～類球形．さび胞子堆はカップ状で葉裏面にほぼ同心円状に形成される．さび胞子は，無色，類球形～長楕円形，しばしば角張る．大きさ16～20×13～18μm，表面は細かいいぼ状突起でおおわれ，小型の顆粒状構造も伴う．

伝染：
ハマアオスゲ上の冬胞子が発芽して形成される担子胞子が感染し，ヨモギ，オトコヨモギ上に精子器とさび胞子堆が形成される．さび胞子は風などにより飛散し，ハマアオスゲに感染し夏胞子堆を生じる．

（2012.3.29　山岡裕一）

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