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クロキがんしゅ細菌病

がんしゅさいきんびょう

Gall

2015-07-15 最終更新

病徴:
がん腫(こぶ)は,幹,枝,葉柄および中肋等,葉身を除く各木部組織に発生する.発生初期のこぶ組織は,淡褐色でわずかに隆起しており外傷による傷痍組織と間違われやすいが,症状が進行すると褐色で多数の不規則な割裂を伴ういぼ状突起からこぶし大のがん腫症状がみられる.こぶ組織が幹,枝を一周すると,それから上部は衰弱しやがては枯死する.

病原:
Burkholderia sp.
グラム陰性の好気性細菌で,1本から数本の極べん毛を有する桿菌である.PHBの集積,硝酸還元,硝酸呼吸,オキシダーゼ活性は陽性,黄色蛍光色素の産生,レシチナーゼ活性,アルギニン加水分解,ゼラチン加水分解,カゼイン加水分解は陰性である.トレハロース,セロビオースおよびβ-アラニンを利用する.

伝染:
伝染経路は不明である.

(2013.3.18 楠元智子,瀧川雄一)

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クロキがん腫細菌病(大宜見朝栄)