2015-11-10 最終更新
病徴：
葉に発生する．葉身に水浸状，暗褐色～灰褐色で輪紋状の病斑が生じる．病斑は拡大融合し，のちに葉枯れを起こす．
病原：
Calonectria ilicicola Boedijn & Reitsma
〔不完全世代Cylindrocladium parasiticum Crous,M.J.Wingf.& Alfenas〕
子のう菌類に属す．子のう殻は赤褐色，球形～卵形，KOHと乳酸染色＋，子のうは棍棒形，子のう胞子を不整2～3列に含む．子のう胞子はおもに細長い紡錘形で，1～3隔壁（おもに1隔壁），大きさ36～57×4.5～8μm．分生子は無色，長円筒形，1～3隔壁（おもに3隔壁），大きさ45～85×4.5～7.5μm．ベシクルはSphaeropedunculate型，幅6～9μm．菌叢は15～35℃で生育，適温25℃．
伝染：
病原菌は罹病残渣中で菌糸，子のう殻などで生存し，子のう胞子，分生子が飛散し，まん延すると考えられる．
（2012.1.23 竹内純，堀江博道）
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ケンチャヤシ褐斑病．葉に斑点を多数生じ，激発すると葉枯れを起こす．（竹内純）
ケンチャヤシ褐斑病．葉に褐色の不整小円斑を多数形成し，拡大すると病斑部は淡褐色～灰色となる（竹内純）
ケンチャヤシ褐斑病菌．子のう殻と内部に生じる子のう．（竹内純）
ケンチャヤシ褐斑病菌．子のう胞子（竹内純）
ケンチャヤシ褐斑病菌．分生子（竹内純）
