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アシタバ根腐病

ねぐされびょう

Pythium rot

2015-12-21 最終更新

病徴:
根部に発生する.地際の茎部および根に水浸状の病斑が生じる.病斑は急速に進展し,罹病部は暗褐色となり,根部は腐敗が進み,細根は消失あるいは脱落する.このため茎葉は萎凋し,著しい生育不良を起こし,株枯れに至る.とくに播種期から生育初期に発病すると集団で芽枯れや株枯れを生じ,坪枯れ状となる.初発の状況は秋季に播種した圃場において翌春に枯死株や生育不良株が多発した.

病原:
Pythium sylvaticum Campbell & Hendrix
卵菌類に属す.菌糸は無隔壁.胞子のうは球形15.5~32(22.2)μm,菌糸間に形成される胞子のうは菌糸の中心から少しずれる.遊走子は確認できない.対峙培養による交配で有性器官を形成する.造卵器は平滑,直径23~28(22.1)μm,卵胞子未充満.造精器は造卵器に2~4個着生.卵胞子は直径12~19(16.0)μm,壁厚1~2(1.5)μm.菌叢は10~30℃で生育し,最適温度は25~30℃.

伝染:
詳細は不明であるが,土壌中に罹病残渣とともに生存できると考えられる.

参考:
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006644580
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ktpps1999/2008/55/2008_55_39/_pdf

(2012.1.23 竹内純,堀江博道)

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アシタバ根腐病.著しい生育不良を起こし枯死,欠株を生じる(竹内純)

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アシタバ根腐病.地際の茎部や根部が水浸状に褐変する(竹内純)


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アシタバ根腐病菌の完全世代(造卵器,卵胞子,造精器)(竹内純)(画像なし)