2016-01-29 最終更新
中南米原産で,世界中の熱帯,亜熱帯地域に分布し,国内には1980年代に小笠原諸島や南西諸島に侵入した.その後,鹿児島県,高知県などに分布拡大し,野菜類,花卉類などで発生が見られている.
形態:
雌成虫は,楕円形で体長3~5mm,体色は黄褐色~灰緑色で,白色粉状のロウ質物で覆われている.体周辺のロウ質物の突起は18対あり,尾端の1~2対はやや長い.発生は不規則で幼虫~成虫の各態が見られる.
加害作物:
ミョウガのほか,農業害虫検索ページで「マデイラコナカイガラムシ」を検索.
被害と生態(ミョウガ):
ミョウガではおもに葉や葉鞘に寄生して吸汁し,排泄物にすす病が発生して茎葉を汚す.発生が多いと,吸汁や排泄物の汚れによる光合成阻害によって生育不良を引き起こしたり,茎葉が枯死する.
国内での発生生態は十分解明されていないが,施設栽培では年間を通じて発生し,年に数世代経過するものと思われる.
既刊p814:ハイビスカス類を参照
(2012.1.16 山下泉)