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ブタクサハムシ

Ophraella communa LeSage

英名:ragweed beetle

コウチュウ目ハムシ科

2015-07-15 最終更新

北アメリカ東部からメキシコ原産の帰化昆虫.我が国では1996年以降,急速に分布域を拡大し,生息確認から数年で本州,九州の全域で分布が確認されるようになった.
ブタクサなどの雑草地で繁殖するが,ヒマワリを食害し被害が発生する.

形態:
成虫の体長4~7mm,体幅は体長の1/2ほどで,淡黄褐色~黄褐色,上翅に4本の暗色縦すじがあるが,長さや濃淡には変異がある.触角は褐色,脚部は黄褐色.幼虫は5mm程度で黄褐色の頭部を除いて灰白色,葉の上などで褐色の粗い繭を作り,その中で蛹化する.

加害作物:
【花卉】ヒマワリ,ルドベキア.

被害と生態:
葉や花弁を成虫,幼虫とも食害する.関東周辺では年4世代を経過し,夏から秋にかけて多くなるが,数十個からなる黄色い卵塊を葉に産卵する.雑草地のブタクサ,オオブタクサ,オオオナモミなどに発生する.越冬は成虫態で行う.
(2011.10.16 竹内浩二)

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ブタクサハムシ成虫(竹内浩二)

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オオオナモミ果実のブタクサハムシ成虫(全農教)

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ブタクサハムシ幼虫(竹内浩二)

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ブタクサハムシ薄繭内の蛹と卵塊(竹内浩二)

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ヒマワリの被害(竹内浩二)

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オオブタクサの食害痕(全農教)