診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
病斑の種類から、いくつかの型に分けられる。
●湿潤型病斑:円形〜楕円形で、一様に灰緑色〜暗緑色の病斑。病斑拡大が速やかで、胞子の形成が非常に多く、最も伝染力の強い病斑。病徴が進展すると株全体が萎縮する「ずり込み」となる。
●止まり型病斑:湿潤型病斑から移行し、褐色紡錘形で中央部が灰白色で最も普通に見られる病斑。
罹病株を中心に点状の発生から周囲へ広がる「坪状発生」と、地域全体で同一水田内に一様に面状に発病株が分布する「全般発生」がある。気温と夜間の降雨が発生に最も影響し、いもち病抵抗性が弱い品種の作付けや窒素過多の栽培で多発生しやすい。
いもち病抵抗性品種の利用、窒素多用を避けるなどの耕種的防除を行うとともに、いもち病に対する発生予察情報を利用し適期に薬剤防除を行う。
育苗箱施用剤は、エバーゴルフォルテ、スタウトおよびルーチンなどイソチアニルを含む混合剤、アプライ、ブイゲットなどチアジニルを含む混合剤、トリプルキック、ゴウケツバスターなどトリプロカルブを含む混合剤、デジタルコラトップ、ビーム、ブーン、レシードプラス、Dr. オリゼ等。初期害虫対象の殺虫剤との混合剤が多い。
本田期散布剤は、アチーブ、アミスター、オリゼメート、オリザトップ、オリブライト、カスラブサイド、キタジンP、ゴウケツ、コラトップ、サンブラス、ダブルカット、トライ、ノンブラス、ビーム、フジワン、ブイゲット、ブラシン、ブラステクト、ミギワ、ラテラ、ラブサイド、ルーチン等。
本田散布剤には、田植え時の側条施用のほか、有人ヘリや無人航空機(無人ヘリやドローン)による空中散布、水稲用速度連動式少量散布も可能な薬剤もある。地域や営農形態に合わせて薬剤を選択できる。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
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